フリーWi-Fiって便利だけど危険なの?
こんな悩みにお答えします。
- フリーWi-Fiを利用すべきでない3つの理由
- 有効な対策や代替案について
ホテルの客室やカフェなど、最近は様々な場所で「フリーWi-Fi」を利用することができます。
しかし実は「フリーWi-Fi」にはいろいろと問題が多いのも事実。
今回はそんな問題ポイントや対策について、わかりやすくご紹介します。
外でネットを利用する方はとっても大事な内容です
実は私の本職はネットワークエンジニア。
そのため、Wi-Fi関連の専門知識も人並み以上に持ち合わせています。
プロの知識と経験をもとにわかりやすく紹介します!
フリーWi-Fiを利用すべきでない3つの理由
フリーWi-Fiを利用すべきでない理由は以下の3つ。
- 個人情報の登録などが必要な場合があるから
- 通信が安定しないことが多いから
- セキュリティ面に問題があるから
特に③のセキュリティは、大損害を及ぼす可能性もある大きな問題。
しっかりと知識を身につけておきましょう!
本当に大事なヤツ
①個人情報の登録などが必要な場合があるから
まずは簡単なところから紹介します。
Wi-Fiを利用する際に、メールアドレスや電話番号などの個人情報の入力を求められることがあります。
大した情報でないかもしれませんが、気になる人は気になりますよね。
接続時の2段階認証のための入力なのであれば、逆にちゃんとしたWi-Fiとも言えるのですが、それも含めた偽装の可能性もあるのでなんとも判断しづらいのも事実。
意図せず、危険なサイトに情報を渡してしまう可能性も・・・。
仮にまともなWi-Fiだとしても、不要なフリーメールなどが後から届くようになっても嫌ですからね。。。
ここは人によって個人差があるかもしれませんが、一応問題点としてあげてみました。
必要以上の登録は避けるのが鉄則です
通常の「ID/パスワード入力」のほかに「SMS/メール、アプリなどによる認証」を追加することで、多不正な利用者のアクセスを防止する仕組み
②通信が安定しないことが多いから
つづいて使い勝手の観点から。
フリーWi-Fiは比較的通信が不安定なことが多いです。
確かに途中で繋がらなくなることも多いわね
理由の一つは、「たくさんの人でひとつの回線を利用するから」。
通常、フリーWi-Fiは人が集まるところに設置されている物。
そのため、自ずとたくさんの人が同時に利用することになります。
そうすると通信が集中して、不安定(遅く)になってしまうのは当然といえば当然・・・。
車が増えて、道路が渋滞するようなイメージです
また、フリーWi-Fiは比較的貧弱な回線を利用していることも多いです。
そのため、さらに通信が不安定になりやすいという一面も。
道自体も細い道路という状態ですね
簡単なWeb閲覧やメール程度であれば問題ないかもしれませんが、動画視聴や大容量のゲームなどでは影響が出てしまいがち。
意外と大きなストレスになってしまいます。
ひどい時は仕事にならないこともありますね
③ セキュリティ面に問題があるから
最後はセキュリティに関わる話。
正直コレが一番重要です。
ここでは、2つの深刻な問題を紹介します。
通信の内容が流出してしまう危険性がある
実は、Wi-Fi上での通信のやりとりは環境や条件次第で第三者から見られてしまう危険性があります。
細かい説明は省きますが、暗号化されていないWi-Fiやサイト間で上で行われた通信内容は丸見え状態。
少しスキルがあれば、簡単にのぞき見も可能・・・。
ネットの検索履歴程度ならまだ良いですが、ログインパスワードやクレジットカードなどの個人情報などが流出してしまう可能性もあり、かなり注意が必要です。
ある程度知識があれば、誰でも簡単にのぞき見できちゃいます。。
偽物のWi-Fiの可能性がある
また、なりすましにも注意が必要。
正しいフリーWi-Fiと似た名前で、偽物のフリーWi-Fiが存在していることがあります。
誤って偽物のWi-Fiに接続してしまうと、端末の乗っ取りや情報流出などの被害を受けてしまうかもしれません。
同じWi-Fi名だったら、絶対騙されちゃう。。。
同じ名前のWi-Fiであれば、簡単に見破るのは困難・・・
そして2段階認証をしたとしても、その仕組みごと偽装してる可能性があるので安全とは言い難い。。
詳しい人でも、ぱっと見では見分けられません
セキュリティリスクについてのまとめ
ここまでリスクについて解説してきましたが、決してすべてのフリーWi-FiがNGというわけではありません。
最近では暗号化されているWi-Fiも多いですし、サイトもセキュリティ対策(https化)をしているものがほとんど。
なりすましの事例もまだそこまで多くはありません。
そのため日本国内であれば、基本的にはそのようなことが起きる可能性は低いです。
日本はまだ比較的安全かも
しかし確実に被害は発生しているため、知識として身につけておくことが重要。
自分でWi-Fi環境や通信などからリスクを判断できる方なら良いですが、一般的に上記のリスクの有無を都度判断するのは難しい・・・。
そのため、「できるだけフリーWi-Fiは利用しない」という方針が最も効果的な対策となるわけです。
他の通信手段がある方は、フリーWi-Fiを避けるのが賢明です
といっても、フリーWi-Fiを使いたい・・・
それでもフリーWi-Fiを使いたい人は・・・
それでもフリーWi-Fiを使いたい方に、簡単にできるセキュリティ対策を紹介します。
(そもそもの対策は後半にまとめています)
接続前にWi-Fiが「暗号化」されているか確認する
暗号化されているWi-Fiには以下の写真の通り、鍵マークが表示されます。
この鍵マークが付いていないWi-Fiには絶対に接続しないように心がけましょう。
古いルータなどを使っていると、鍵なしのWi-Fiの場合も・・・
利用するサイトのアドレスが「https」で始まることを確認する
サイトのアドレスが「https」の場合は、暗号化されているサイト。
サイト上でのやり取りは暗号化されるため、外部から見ることはできません。
逆に「http」の場合は暗号化されておらず、通信が見られてしまう危険性があります。
絶対にアクセスしないようにしましょう。
下記のこの部分です。
アドレスバー部分を一度選択しないとすべて表示されない場合もあるので注意。
httpsじゃないと、警告が出るブラウザも多いです
個人情報は入力しない
ここまで徹底しても、絶対はありません。
フリーWi-Fiを利用する時は、個人情報やパスワードなどの入力はできる限り避けましょう。
秘密情報の入力は安全な場所で
Wi-Fiの自動接続機能をオフにする
Wi-Fiの自動接続機能というのは、以前接続したWi-Fiに自動的に接続する機能。
再度Wi-Fiのエリアに近づくと自動で接続されるので、気づくと勝手にWi-Fiにつながっていた・・という経験をお持ちの方も多いと思います。
この再接続の判断は「Wi-Fi(SSID)名」で行われているので、同じ名前の危険なWi-Fiがあると、誤ってそちらに接続してしまう可能性も・・・。
自宅のWi-Fiなどの確実に毎回利用するものは別としても、外出先で繋いだようなWi-Fiは必ず都度自動接続を切っておきましょう。
<iPhoneの場合>
設定アプリを起動→「Wi-Fi」を選択→一覧から削除したいWi-Fiの「 」のボタンをタップ→「自動接続」をOFF
<Androidの場合>
設定アプリを起動→ネットワークとインターネットをタップ→インターネットをタップ→一覧から削除したいWi-Fiの「 」のボタンをクリック→「自動接続」をOFF
※スマホの機種によって操作は異なります
面倒でも毎回手動で接続ね
登録されているWi-Fi一覧の整理をする
一度接続したWi-Fiは端末に登録されるのですが、その数が多いと管理がしづらくなります。
また過去うっかり利用した危険なWi-Fiがあると、自動接続を切り忘れた場合は今後も勝手に接続されてしまう可能性が・・・。
そのため、不要なWi-Fiはそもそも削除しておきましょう。
<iPhoneの場合>
設定アプリを起動→「Wi-Fi」を選択→一覧から削除したいWi-Fiの「 」のボタンをタップ→「このネットワーク設定を削除」をタップ→削除のボタンをタップ
<Androidの場合>
設定アプリを起動→ネットワークとインターネットをタップ→インターネットをタップ→一覧から削除したいWi-Fiの「 」のボタンをクリック→削除のボタンをタップ
※スマホの機種によって操作は異なります
見覚えのないWi-Fiは削除!
フリーWi-Fiへの対策について
ここからは、実際に効果的な対策については紹介します。
対策は以下の3つ。
- 有線LANを利用する
- テザリングを利用する
- VPNサービスを利用する
それぞれ詳しく説明します。
有線LANを利用する
これは、有線LANの端子がある場所限定の方法です。
有線LANであれば、フリーWi-Fiよりもネットワークを占有して使える可能性が高いため、通信効率が上がりやすい。
またフリーWi-Fiと比べても、第三者にのぞき見される心配は少なくなります。
(施設(店)側が悪意を持っていたらどうしようもありませんが・・・)
有線が使えないスマホなどはどうすれば良いの?
有線端子のないスマホなどの場合は、専用の小型ルータを有線LANに繋いで自分専用のWi-Fiとして利用すればOK。
詳しくは以下記事でも紹介しています。
私はホテルの客室では、この小型ルーターの方法で利用することが多め。
特にドーミーインは有線LANを完備している施設が多く、とても助かっています。
ドーミーインを選ぶ理由の一つです
また小型ルーターを使えば、自分専用のWi-Fiで「Fire TV Stick 4K
ホテルでの宿泊体験が格段に向上します。
テザリングを利用する
スマホなどの端末で「テザリング機能」を活用するという方法もあります。
スマホをモバイルルーターのように使って、スマホ経由で他の端末をインターネットに接続させる機能
私も実際に、有線LANの端子がないときはスマホのテザリングを活用。
動画視聴などでも割と問題なく利用できるので、いつも重宝しています。
ただ問題なのがパケット使用量がかさむということ・・・。
PC作業や「Fire TV Stick 4K
可能であれば、「24時間データ使い放題」のようなサービスを活用できるとベターですね。
ちなみに私はpovoの「データ使いたい放題(24時間)」のサービスを利用しています。(2024年4月時点)
他にもmineoでも同様のサービスがあるようなので、気になる方は検討してみてください。
うまく使いこなせば、かなりお得!
VPNサービスを利用する
最後に紹介するのは「VPNサービス」を利用するということ。
VPNってなんのこと?
VPNというのは「Virtual Private Network」の略称。
みんなが利用しているネットワークの中に、自分専用の通信ルートを作っちゃおうというイメージです。
例えていうなら、トラックなどでいろいろな人の荷物を一緒に運ぶのが通常のパターン。
他の荷物と一緒なので、外部に晒される可能性もあります。
一方VPNは専用の自家用車で荷物を運ぶようなもの。
自分専用の車なので誰かに覗かれる心配もなく、セキュリティが守られるというわけです。
はじめから終わりまで、他と混ざらないってことですね
ネットワーク(道路)自体は他と共用のため、通信が劇的に改善することはありませんが、セキュリティに関してはかなりの効果が見込まれます。
VPNサービスは無料のものもありますが、基本的には有料サービス。
30日返金保証などもあるので、気になる方は一度ご検討いただければと思います。
出先のネット利用が多い方は、導入する価値は十分あります
ちなみに、先ほど紹介した「なりすまし」はVPNでは完全には防げないのでご注意を・・・。
どのWi-Fiを利用するかは、しっかりと自分で見極める必要があります。
まとめ
それぞれを表にまとめるとこんな感じ。
ざっくり言うと、「通信改善なら有線LAN」「セキュリティ改善ならVPNサービス」「お手軽なのがテザリング」。
といった感じ。詳しい説明はスルーしてもOKです。
通信改善 | セキュリティ | 導入ハードル | |
---|---|---|---|
有線LAN | 専用線なので、改善が期待 有線なので、通信効率も向上 | 不特定多数のアクセスはなし お店側のLANのため、厳密にはリスクあり | 利用場所に有線LAN端子が必要 スマホなどの利用の場合は小型ルータが必要 |
テザリング | 公衆網を利用するので、改善が期待 電波や通信の混雑によっては懸念あり | キャリア回線利用のため、リスクはかなり低い | スマホのみでOK パケット無制限プラン推奨 |
VPNサービス | 基本的に改善は見込めない | ◎ 仮想専用回線のため、リスクは限りなく低い | 追加購入は不要VPNサービス利用費用が必要 |
また対策を3つ並べて書きましたが、実はVPNサービスは有線環境でもテザリング環境でも利用可能。
同時に併用すれば、いいとこ取りで活用できちゃいます。
有線LANやテザリングで「VPNサービス」を使えば完璧ですね
さいごに
今回はホテルやカフェでフリーWi-Fiを利用すべきでない3つの理由について紹介しました。
便利な反面、危険も大きいフリーWi-Fi。
利用する場合は、ちゃんとリスクを正しく理解してうまく活用しましょう!
このサイトでは引き続き「ホテル情報」や、「ホテルや旅のお得/役立ち情報」を発信していきます!
それではまた〜。
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